在宅復帰をサポートするやりがいと苦労

老人保健施設に興味がある介護職員に向けて、ここでは現場で実感できるやりがいについて言及したいと思います。
主なやりがいとして挙げられるのが、利用者の回復を側で見守ることができることです。
老人保健施設の特徴は、利用者の在宅復帰を目的にしているところ。
現場では、医療・介護の専門家が一丸となり、自立生活に向けたリハビリを行い、利用者の身体機能回復をサポートしています。
その中で利用者ができることが増えれば、大きな喜びを感じられるでしょう。
また、利用者の状態が改善されて見送りをする際も、利用者と喜びを分かち合えると同時に、達成感を感じられるものです。
高齢者の自立を促すサポートに携わりたいのなら、まさに老人保健施設は最適な職場だと言えるでしょう。

ただその一方で、老人保健施設ならではの苦労があるのも事実です。
大変な点としてよく言われるのが、利用者の入れ替わりが激しいこと。
老人保健施設を利用する方は、機能回復して家に帰ったり、途中で病院の療養に切り替わったりと、それぞれの状況に応じて生活の場が変化するものです。
こうした状況は、他の老人ホームとの大きな違いであり、同じ利用者と長く関わるケースはあまり無いでしょう。
そのため、せっかくコミュニケーションが慣れてきたと思った頃に、お別れをすることが少なくないのです。
同様に、新たな利用者が入ってくるスパンも短くなるため、一人ひとりの名前や顔を覚えて、サポート内容を把握しなければならない大変さもあります。
このように、老人保健施設は、一般的な老人ホームとは異なる施設形態をしています。
老人保健施設への転職を検討する際は、自身の働き方にマッチするかどうかを確認することが大事です。